小1〜中2まで、ほぼ不登校だった次男が、高校に入学した。私は学校を卒業後、自分の興味関心のあるものに対し、初めて勉強が好き!って思えた経験から、おそらく子どもに
「勉強しなさい」
と一度も言ったことはないと思う。次男は学校に行かない時間を、動画やゲームで過ごすこともあったが、小説を読むことに費やしてもいた。いつしか、BOOKOFFに行くと、何冊もの文庫本を手にするようになっていた。ときどき私に買ってほしいと求めるものは、ブックカバーだったりした。
中3になって、毎日学校に行くようになっても、書字が苦手で苦労したと思う。それでも、支援級で先生たちに見守られ、よくがんばっていた。
そして、彼の求めていた全日制で、家計に優しい公立高校(定員割れ)に入学する。人気がないとはいえ説明会では、校長はじめ他の先生方も熱心に生徒と向き合っていると感じた。一緒に聞いていた私は、校長の生徒に対する愛情深さに思わず泣いてしまうほど。
わが家からその高校まで、自転車で1時間弱。雨の日もカッパを着て次男は通学する。5月までの2ヶ月間、休んだ日は2日。放課後の部活にも入り、なんと!運動部…陸上部である。そして、部員が全員で5人。毎日7時前に帰宅する日々。肌の色もすっかり小麦色。
先日、学校へ行く機会があり、クラス担任や学年主任、部活の顧問の先生と話してきた。予想通り、まじめに何事も取り組んでいるらしい。先生方は、不登校歴を入学前から知っていて、どんな子かと思っていたけど、全く問題なくて、と話す。私は思わず…
「学校に行ってなかったおかげで、勉強が好きなんです。」
ケロッと言う。われながらイヤミな言い方。
卒業後の進路が就職も進学も選べる中で、次男は2年生からは、進学のコースを希望するらしい。その選択に全く迷いがないのも、彼らしい。今でも、私は受験のための勉強は必要ないと思ってるし、学校に行くか行かないかは、どっちでもいいと思ってる。ただ、その子が望むことは、できるだけサポートしていきたい。
勉強したいのなら、進学したらいい。大学は、勉強したい子のためにあるのだから。
勉強嫌いの子が集まる学校で、テストの感想を聞くと
「簡単だった。もっとがんばれると思う。」
と答える。高校に入って、最初のテストの成績は、158人中…7位だった。