「いまを生きる」勇気

三児の母。不登校児を連れて宮古島へ旅に出たり、大きなイベントを企画したり。その度に自分の弱さをみつける。そんな私の「成長しない」日々を綴る。

久しぶりに熱くblogを綴りたくなった❷〜しまね留学〜

久しぶりに熱くblogを綴りたくなった❶〜しまね留学〜 - 「いまを生きる」勇気

からの、つづき

 

いや、どうしてもうまく説明ができる自信がないっす。

なぜかというと、理屈ではない熱い想いを感じたから。

 

「しまね留学」合同説明会の前に、島根県の担当職員さん、高校の教育コーデネーターさん、名古屋市の教育関係者の方と熱く議論を交わしまして、その段階から、

“やばい、島根”

と思ったのですが、一方で

“いやいや、一部の人間だけじゃ、教育はなんともならんし”

とも感じていました。そして、説明会に突入。

高校3つ、小中学校1つが説明会に来ていました。最初のくだりで、県の担当職員さんが、

「10月を一般的に神無月と言いますが、島根では全国の神様が出雲に集まるので、神在月(かみありづき)と言います。ここ島根県は、神様だけでなく、子どもたちも集まる県なのです。」

 

と。お、大きく出たな、と思ったところで、各学校の紹介を各担当者が手短にしてくれるのですが、毎年東京や大阪で開催されていることもあり、かなりプレゼン慣れしている印象です。ただ、それが、すごく良かった!映像と特徴と想いを凝縮して伝えてくれるので、どこも学校説明も聞きたくなりました。

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で、学校の特徴は色々ありますよ。

人数が多いから部活が活発、逆に少ないから複数の活動でいろんな体験ができる、1人の生徒につき地元の方ひと家族が里親になってくれる、快適な寮生活(新築の建物、バス・トイレ・ロフト付個室あり)、19校の県立にほぼ寮がある、県立だから授業料無料、寮費は3〜4万円/月ほど、全国レベルの部活がある、世界で1つしかない部活(ヒトツナギ部)がある。3食有機野菜・無農薬米、20人学級に複数担任+教育コーディネーター、昨日は川で釣りの授業、公設の塾で受験勉強をフォロー、生徒が主体の授業、望めばいくらでも活動を広げる・深めるチャンスがある…などなど。はー、もう、いいですか、このへんで。息切れしてきました。

 

でね。ずーっと、考えていたんですよ。なんで、島根が県をあげて、ここまで教育に力・お金・情熱を注いでいるのかって。

 

だって、ね。日本全国、素晴らしい教育をしている学校はたくさんあるはず。でも、ね、難しいんです。大規模で教育の底上げをするのは。いや、もちろん、島根県が過疎化の激しい中山間地域であって人口減少に歯止めをかけたいってことには間違いないんですよ。

 

でもね、教育ってね、思った以上にお金も時間も手間もかかる、って思います。いや、かけるものだと思いますし。そして、その成果は、早くて一年、遅くて10年、20年とかけて現れる…そーいうものだと思うんです。しかも、“子どもを預かる”ということは、“命を預かる”といこと。途中、大変だから辞めるわ、っていうわけにはいかないんですよ。

 

よその子を養子として迎え入れ育てる、と考えてみてください。いつか本当の親子のようになれる、そう思いながら根気よく付き合っていくんです。そんな気持ちで、いろんな土地のいろんな環境で育った子どもを預かるんです。聞き分けのいい子ばかりではありません。成長の過程で、もしくは今までの環境の中で深く傷を負って、他人との関係を築くのが難しい子もきっと、少なくはないでしょう。そういう子たちと向き合うのです。しかも、手間暇かけて育てた子たちは、その土地に根付くとは限らないんですよ。

 

あー、熱くなり過ぎた!

 

そういうわけで、県をあげて、教育に力を注ぐにはハイリスクローリターンなんじゃないかと思うわけです。

 

なのに、この手厚い環境。もうね、尊敬しかありません。大人の覚悟を見た気がしたんです。正直、この「しまね留学」自体は、始まってからそんなに年数は経ってないと思います。子どもを教育する上で、大事なことは「積み重ね」かもしれませんが、もっと大事なことは「大人のあり方」だと思うんです。

 

で、私。島根の覚悟、しっかり感じました。

 

じゃ、なんで、島根がそれをやってのけたか?もしかして、長久手のあの人から始まっているんじゃないか?そんな考察を次回に!

 

つづく